大晦日(おおつごもり)
2020年の年明けから世界中を大混乱に巻き込み、平和な日常をどん底までに引きずり込んだコロナ禍。
歴史的史実としては認識していたが、まさかその”パンデミック”を体験するとは思わなかったが、そのコロナ禍が収束し通常のインフルエンザ並みの扱いになっても世の中のあらゆるところに禍根を残し、強烈なジャブを受け続けているようなダメージが今年になり顕著に現れている。私が通うイタリア各地もそうだが、飲食店のダメージは小さくない。更に追い打ちをかけるようにロシアとウクライナの戦争、イスラエルとハマスの戦争。世界金融の中で円は2006年、2007年以来の安値を更新し、4年ぶりに企画したイタリアワイナリーツアーの時期には1€が165円前後と、これまで体験したことがない円安の時期だった。この1年を振り返ればスタートの1月は幸運に恵まれた2021年の余韻を楽しむことができたが、2月、3月と進むにつれ徐々に暗雲が立ち込め始めていた。4年ぶりのイタリアワイナリー巡りは実現できたことで今年のハイライトシーンにはなったが、その直後、一人旅のスタートでカメラバッグの中身をそっくり盗難に遭うというこれまでにない悲劇が起こった。ヴォランティアで何かと協力をした人物にも大いに期待を裏切られ、写真作品の損傷を受ける被害もあり、私にとってはその人物は疫病神であったかと気づき、縁を切り、早速、川崎の厄除大師を参拝しお札を授かって来た。良い縁もあり、その逆もあり、おしなべて今年の印象は良いとは言えない年だった。
あと2,3時間で新年、それも私の干支である辰年となる。前を向き、天を仰ぎ、良き一年となるように真摯に努力を重ねたい。今年の春、買い替えて一式揃えた商売道具のカメラとレンズのほとんどは失ったが、残された50mmのいわゆる標準レンズを見直し、初心に帰れたことは不幸中の幸いと受け止めている。
来る年2024年がこのブログを読んでいるあなたにも幸多き年となりますように、心から祈念致します。
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