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写真講座、昨今の事情

NHKカルチャー(文化センター)横浜みなとみらい校が今月末で閉校となる。従って、私が開校いらい25年間続けて来た写真講座も無くなる。開講当初から数年前までは20名を割ることがなかった講座で、一番多い時にはなんと39名にまで達したことがあった。さすがにその頃の野外撮影実習では毎回、迷子になる人が5,6名を出て、職員がアテンドしてくれたりもしたが、やはり15名から20名くらいが理想的だろう。もっとも、野外撮影では午前中からスタートして間にランチを皆さんと楽しむことも大事な要素だったので、そのためにはお店に入りやすい10名から15名くらいがちょうど良い。まぁ、それもコロナ禍直前から様相が変わり、長く続ければ受講者の方々も年齢を重ねる訳で、体力的にも続けられないというわけで減少傾向が続いている。若い人にはカルチャースクールの興味の傾向の変化もある。2,30年前は定年退職後の趣味として写真は手軽に楽しめ、撮影散歩は健康にも良いと大人気な趣味のひとつだった。当時はまだフイルムを使用するカメラで、技術的にも学ばなければならない要素がいろいろとあり講座の重要性も認知されていた。それがオートフォーカスや期待通りに対応する自動露出などカメラ機能が進化し、更にデジタル化でほとんどシャッターボタンを押すだけで失敗のない写真が撮れる時代になった。ただ、写真は「写る」から「写す」、「表現する」へ撮影者の内的なモチベーションの向上にこそ学ぶ価値があるとすれば、講座は必須である。

改めて、写真講座とはいったい何であろうか?と考えてみる。私は講師として写真の何であるかを”教える”立場であり、受講者は私からそれを学ぶ関係にあると言えば、あまりに単純。幼稚園や学校も然りと思うのだが、教師、生徒が共にそれぞれの立場で学び合うところが学校であり、講座の教室なのだと思う。となれば、私も生徒さんに授業料を払わなければならない理屈にもなりそうだが、いやいや、そうではなく、そのような空間と時間を設け、維持し、相互に進歩させることが私の役割であると考えたい。そもそも「写真は世界と繋がるコミュニケーション・ツール」というのが私のモットーであり、受講者の方々にもその意識を大切に被写体と向き合い、また撮影した作品をできるだけ多くの人たちと共有することで喜びの世界を広げて欲しいと願っている。



         25年続けて来たが2022年3月で無くなるNHKカルチャー横浜みなとみらい教室

2021年7月から開講し好評を頂いているNHK学園(こちらは国立本校)15,6名のベテラン受講者に支えられてます。

         NHK学園の市川教室も昨年7月から開講、熱心な受講者の方々と楽しんでいます。 

        2014年、銀座のエコール・プランタンの閉講に伴い開講した篠利幸の実践・写真塾

 南池袋にある酒問屋の「平喜屋」さんの会議室をお借りしています。建物は日本のガウディとも言われる建築家、

梵 寿綱氏が設計したユニークなデザイン。


                 「平喜屋」ビルの住居棟のエントランス装飾。


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